2025.09.10

サ高住を木造で建てるメリットは?建築費の相場と補助金、注意点をプロが解説

みなさんこんにちは。群馬県高崎市の大規模木造建築専門店『大規模木造建築ぐんま』です。

「サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の開設を考えているけれど、木造で建てるのはどうだろう?」「木造のサ高住の建築費用や、鉄骨造との違いについて具体的に知りたい」このような、サ高住の木造建築に関する疑問をお持ちではないでしょうか。

高齢化が急速に進む現代社会において、サ高住の需要はますます高まっています。その中で、事業者様にとってはコストを抑えつつ、入居者様には快適で安心な住環境を提供することが、事業成功の鍵となります。この記事では、近年注目を集める「木造のサ-ビス付き高齢者向け住宅(サ高住)」に焦点を当て、その建築費用の相場から、事業者・入居者双方のメリット、そして計画時に不可欠な補助金や法的な基準について、大規模木造建築のプロの視点から徹底的に解説します。

この記事を最後までお読みいただくことで、木造サ高住の魅力と具体的な建築計画のポイントが理解でき、事業の立ち上げに向けた明確なビジョンを描けるようになります。群馬県およびその近郊でサ高住の開設を検討されている事業者様は、ぜひ最後まで読んでみてください!

 

なぜ今、木造のサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)が選ばれるのか

 

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは、高齢者が安心して暮らせるよう、安否確認や生活相談サービスが提供されるバリアフリー構造の賃貸住宅です。これまで、このような高齢者向け施設は鉄骨造(S造)や鉄筋コンクリート造(RC造)が一般的でした。しかし、建築技術の進歩と、木材が持つ数々の利点が見直され、今や多くの事業者様がサ高住の建築に「木造」を選択しています。その背景には、コスト面だけでなく、入居者のQOL(生活の質)を向上させる大きな魅力があるからです。

 

木造でサ高住を建てる5つのメリット

 

木造のサ高住は、事業者(建てる側)と入居者(住む側)の双方に大きなメリットをもたらします。

 

【事業者側】木造サ高住の建築費と経営面のメリット

 

  1. 建築費用と工期を大幅に削減できる 木造サ高住の最大のメリットは、その優れたコストパフォーマンスです。鉄骨造やRC造と比較して、木造は坪単価を大幅に抑えることが可能です。これは、材料費が比較的安価なことに加え、部材が軽量なため大掛かりな基礎工事が不要になり、工事全体の費用と工期を削減できるためです。工期が短いことは人件費の削減に直結し、一日も早く事業を開始できるという経営上の大きな利点にもなります。
  2. 国や自治体の手厚い補助金を活用できる サ高住の整備は国策として推進されており、新築や改修に対して手厚い補助金制度が設けられています。具体的には、国から工事費の1/10(上限あり)が補助されるほか、自治体によってはさらに上乗せの補助金を受けられる場合があります。加えて、木材利用を促進する観点から、地域産材の使用に対する補助金もあり、これらを組み合わせることで初期投資を大幅に軽減することが可能です。
    参考:国土交通省, サービス付き高齢者向け住宅整備事業
  3. 減価償却が早く、高い節税効果が期待できる 企業の財務戦略においても、木造は有利です。税法上の建物の法定耐用年数は、サ高住のような福祉施設の場合、鉄骨造が27年であるのに対し、木造は17年と短く設定されています。耐用年数が短いほど、一年あたりの減価償却費を大きく計上できるため、法人税の負担を軽減する効果が高まります。

【入居者・職員側】木造サ高住の健康・快適性におけるメリット

 

  1. 木の温もりと香りがもたらす癒やし効果 木材が持つ自然な木目や温かみのある手触り、そして心地よい香りは、人の心を落ち着かせる効果があることが科学的にも証明されています。鉄やコンクリートの無機質な空間に比べて、木に囲まれた空間はストレスを軽減し、入居者に精神的な安らぎを与えます。これは、高齢者の穏やかな暮らしを支える上で非常に重要な要素です。
  2. 高い断熱性でヒートショックのリスクを軽減 木材は、コンクリートの約12倍、鉄の約480倍もの断熱性を持っています。木造の建物は外気の影響を受けにくく、室内の温度を一定に保ちやすいため、冬場の部屋間の急激な温度差によって起こる「ヒートショック」のリスクを大幅に軽減できます。これは、高齢者の命を守る上で極めて重要なメリットです。
    参考:林野庁,「令和6年度 森林・林業白書」より

 

木造サ高住の建築費用の坪単価と注意点

 

多くのメリットがある木造サ高住ですが、建築費用や計画時の注意点についてもしっかりと理解しておく必要があります。

 

構造別の建築費用の坪単価比較

 

サ高住の建築費用は構造によって大きく変わります。以下に、構造別の坪単価の目安を示します。

構造 坪単価の目安
木造 約70万円~100万円
鉄骨造(S造) 約90万円~130万円
鉄筋コンクリート造(RC造) 約100万円~150万円

参考;国土交通省「建築着工統計調査」

ご覧の通り、木造は他の構造に比べて坪単価を明確に抑えることが可能です。延床面積500坪のサ高住を建てる場合、鉄骨造と比較して数千万円単位のコストダウンが期待できることもあります。

 

木造サ高住を建てる際の注意点と対策

 

木造でサ高住を建てる際には、**「耐火性能」**が最も重要なポイントとなります。

注意点:厳しい耐火基準 高齢者が入居するサ高住は、建築基準法や消防法で厳しい防火・耐火基準が定められています。特に、3階建て以上や延べ面積が大きい建物の場合、「耐火建築物」とすることが求められます。

対策:技術力のある専門家を選ぶ 「木造で耐火建築物は難しいのでは?」と思われるかもしれませんが、これは間違いです。現代では、燃えしろ設計大臣認定を取得した耐火集成材など、木造でも耐火建築物の基準をクリアするための技術が確立されています。私が以前担当した群馬県内のサ高住プロジェクトでも、最新の木造耐火技術を用いることで、木の温もりを活かしたまま、法基準を余裕でクリアする安全な3階建ての施設を実現しました。このような建築を実現するには、大規模木造建築と耐火設計に関する高度な知識と実績を持つ専門家を選ぶことが不可欠です。

 

木造サ高住に関するQ&A

 

Q1. 木造のサ高住は、地震に弱いのではないでしょうか?

A1. いいえ、現在の建築基準法に基づいて正しく設計・施工された木造建築は、鉄骨造などと同等の高い耐震性を持っています。木材は、しなやかで揺れのエネルギーを吸収しやすい性質があるため、地震に強い構造と言えます。特に、大規模木造建築では綿密な構造計算が行われるため、安全性に全く問題はありません。

Q2. メンテナンスが大変そうなのですが、実際はどうですか?

A2. 木造だからといって、特別なメンテナンスが頻繁に必要になるわけではありません。鉄骨造でも塗装の塗り替えなど定期的なメンテナンスは必要です。木造の場合、外壁材や屋根材を耐久性の高いものを選定し、適切な防水処理を施すことで、メンテナンスの手間とコストを最小限に抑えることが可能です。長期的な修繕計画についても、建築のプロに相談することが大切です。

 

まとめ

 

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の構造として「木造」を選択することは、もはや特別なことではありません。建築費用の削減、工期の短縮、節税効果といった事業者側のメリットに加え、入居者にとっては木の温もりに包まれた快適で健康的な生活空間が手に入るという、双方にとって大きな価値をもたらします。

懸念されがちな耐火性能などの課題も、現代の建築技術で十分に克服可能です。成功の鍵は、サ高住の建築、特に大規模な木造建築に関する豊富な実績と専門知識を持つパートナーを選ぶことです。

私たち『大規模木造建築ぐんま』は、群馬県で長年にわたり大規模木造建築を手掛けてきた専門家集団です。コストパフォーマンスと、入居者に心から喜んでいただける空間づくりを両立する、最適な木造サ高住の建築をご提案します。サ高住の立ち上げに関するご相談やお見積もりは無料で承っておりますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

電話番号(担当:笠原):027-381-6306

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